1日1個のリンゴは医者知らず

「1日1個のリンゴは医者知らず」という言葉を知っている人は多いと思います。日本だけでなくアメリカにもこの格言は存在します。実際、リンゴには多くの栄養素が詰まっており、リンゴを食べることは病気の予防や健康の促進などメリットが出てきます。

今回は毎日リンゴを食べるべき理由について記事にしてみました。

リンゴは栄養素の宝庫

健康に関して言えば、リンゴは栄養素の宝庫です。中サイズのリンゴは約72kcal、食物繊維が豊富で約3gの食物繊維が含まれ、皮ごと摂取すると約4.5gの食物繊維を摂取できます。一日の食物繊維の摂取量は、成人男性で21g、成人女性で18gなので、リンゴ一個で一日あたりの食物繊維摂取量の約15〜20%を補えます。

そのほかに「ビタミンC」「カリウム」「カルシウム」「マグネシウム」「リン」なども多く含まれています。このようにリンゴには多くの栄養素が含まれていますが、毎日リンゴを食べるとどのようなメリットがあるのでしょうか?

体重減少の効果がある

リンゴを食べる大きなメリットの一つは、体重の減少効果があることです。リンゴには食物繊維が含まれているため、リンゴを食べると意外にお腹にたります。ボディービルダーや健康に気を使うトレーニーは好んでリンゴを摂取しているには訳があるんです。

満腹効果がつづく

食物繊維が豊富に含まれていると満腹感が長時間つづきます。また、1個のリンゴには大量の水分が含まれているので腸内環境を整えてくれる効果もあります。ドーナツやアイスクリームを食べるなら、栄養満点のリンゴを食べるべきです。

内臓脂肪の蓄積を予防する

リンゴには「プロシアニジン」というポリフェノールが含まれいて、この「プロシアニジン」が腸内での脂肪の吸収を妨げる効果があることがわかっています。食事と一緒にリンゴを摂取するだけで、体内での脂肪吸収を阻害してくれます。

糖尿病の発症リスクを下げる

リンゴはGl値が低いので、血糖値の上昇が緩やかになります。同じ「炭水化物」を摂取するなら、白米よりもリンゴが良いという事になります。

2011年に行われた研究では、「毎日リンゴを食べるグループ」「食べなかったグループ」では、リンゴを食べたグループは糖尿病の発症率が28%減少しています。

リンゴには、ペクチンという水溶性食物繊維が含まれます。このペクチンは糖質の吸収を抑える効果があるため血糖値の上昇を抑えます。その結果、インスリンの分泌も低下します。したがって、糖尿病のリスクが高い人は、リンゴの摂取を取り入れると良いかもしれません。

リンゴを食べてがん予防をする

リンゴにはがん細胞の増殖を抑える効果があります。フィトケミカルはがん細胞の増殖を抑え、免疫と炎症を調整、脂肪の酸化を抑制します。

りんごの皮のポリフェノール(エピカテキン・プロシアニジン・アントシアニン)は抗酸化作用があり、肥満防止効果、高血圧予防、皮膚老化抑制効果があるとされています。リンゴを摂取するなら皮も摂取した方が良いという事になります。皮を摂取する場合は、有機栽培されたリンゴに限ります。

リンゴには100種類以上のポリフェノールが含まれている

・エピカテキン(抗酸化作用が強い、免疫を高める。)

・プロシアニジン(アレルギーの改善、美白効果)

・アントシアニン(高血圧予防、視力改善)

リンゴの摂取は、大腸がん・肺がん・乳がんの発症を予防、心血管疾患・脳血管疾患の予防、COPD(慢性閉塞性肺疾患)を予防します。まだまだ研究が盛んに行われており、すべての「がん細胞」に効果があるわけではないです。リンゴの未知の栄養素、研究に至っていない成分もあるためリンゴに期待される効果は大きいです。

心臓病の予防効果があるリンゴ

2013年に行われたオックスフォード大学のアダム・ブリッグス博士らの研究では、リンゴがスタチンというコレステロール低下薬と予防効果を比較・検討しました。最終的にリンゴはスタチンよりも心臓病に対して、強力な効果があると判明してます。

スタチンには副作用がありますが、リンゴには副作用はなく心疾患による死亡率を減少させる効果があるとしています。また、リンゴに皮に含まれるポリフェノールは、不整脈を改善する働きがあります。

血中コレステロール値を下げる効果があるので動脈硬化を予防できます。結果的に心疾患や脳血管疾患のリスクを低減できます。

リンゴによる腸内環境の良い変化

腸内バランスが崩れると「高血圧」「体重増加」「高コレステロール」など、健康上の問題が発生する可能性が強くなります。

リンゴには「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方が含まれています。ペクチン(水溶性)は血糖値の上昇を抑えコレステロール値を下げます。セルロース(不溶性)は発がん性物質などの有害物質を吸着し便と一緒に排出します。この二つの食物繊維は腸内バクテリアのエサとなり、善玉菌を増やし悪玉菌を減らす作用があります。

腸内バクテリアの燃料は「リンゴ」です

腸内が健康で適切に機能するには、善玉菌と悪玉菌のバランスを整える必要があります。

健康的な腸内環境にするには、リンゴを食べて悪玉菌を減少させて善玉菌を増やすことです。腸内バクテリア(善玉菌)の燃料はリンゴなので、一日一個リンゴを食べるべき理由はここにあります。

リンゴは気管支喘息を軽減する

リンゴは抗酸化物質を多く含み有害な粒子から肺を守ります。フラボノイドのケルセチンは炎症を軽減し、免疫システムを強化、肺の機能を正常に保ちます。毎日、リンゴを1/4個摂取することで気管支喘息の重症度が10%軽減されると言われています。

妊娠中に定期的にリンゴを摂取している女性の子供は、5歳になるまでに気管支喘息の兆候が少ないことがわかっています。このように、毎日のリンゴの摂取は気管支喘息のリスクを軽減します。

リンゴの摂取によってアレルギー症状が出てしまうことがるので、「果物アレルギー」がある人は注意してください。すべての人にリンゴが有効なわけではなく、糖尿病を患っている人は、リンゴのカロリーにも注意すべきです。

脳の健康に役立つ

マウスを使った研究では、リンゴジュースを飲んだマウスは精神力の低下が最小限に抑えられ、脳内で多くの酸素が生成されたことがわかりました。リンゴはアセチルコリンなどの神経伝達物質を維持サポートします。この化学物質は体内のほかの細胞に信号を送る働きがあります。

「アセチルコリン」の分泌が低下すると、アルツハイマー病などの病気にかかりやすくなります。さらにリンゴに含まれるケルセチンは、脳細胞を酸化ストレスから守りフリーラジカルに負けるのを防ぎます。