カボチャの種の効果

毎日ほんの一握りだけ、カボチャの種を食べるだけで私たちの健康にどのような影響があるでしょうか?今回の記事では、カボチャの種の効果についてまとめました。

カボチャの種は体に良い影響を与える可能性がありますが、結果は個人によって異なる可能性があります。カボチャの種を摂取することが、自分に適しているかどうかについては、医療専門家に相談することをお勧めします。

心臓の健康に効果がある

カボチャの種には、良質な脂質と抗酸化物質・ミネラルが含まれていて、さらにLDLコレステロールを低下させるフィトステロールが含まれており、酸化ストレスと炎症を軽減します。マグネシウムは血圧を調節し、心臓病の発症リスクも軽減します。

カボチャの種はコレステロール値の調節に役立ち、アルギニンが血流を改善するために一酸化窒素の生成を促進します。

カボチャの種の栄養成分

カボチャの種には様々な栄養成分が含まれています。これから紹介する栄養成分については、カボチャの種一握り約35gと仮定した栄養素です。

三大栄養素の脂質は不飽和脂肪酸である

たんぱく質9.28g、脂質18.13g、炭水化物4.2g

ミネラル類などの微量栄養素が豊富に含まれています

・ナトリウム16.45mg  ・カルシウム15.4mg ・亜鉛2.7mg

・カリウム294mg    ・リン385mg    ・銅0.44mg

・マグネシウム185.5mg ・鉄2.28mg     ・マンガン1.54mg

・セレン1.75μg     ・クロム4.55μg   ・モリブデン14.7μg

ビタミン類

・ビタミンA1.05μg  ・ビタミンB1 0.07mg  ・ビタミンB6 0.06mg

・ビタミンE0.21mg  ・ビタミンB2 0.07mg  ・葉酸27.65μg

・ビタミンK0.7μg   ・ナイアシン1.54mg   ・パントテン酸0.23mg  ・ビチオン4.55μg

その他、アルギニン、フィステロール、トリコフェロール、トリプトファン、プレバイオティクス、リグナン、食物繊維、抗酸化物質が含まれます。

腸内環境の改善

食物繊維が豊富に含まれているため消化が促進されます。腸内悪玉菌の低下させ、HDLコレスステロール値を上昇させ腸内善玉菌を促進します。その結果、下痢や便秘の改善することができます。

カボチャの種の酵素は、タンパク質の消化を助け胃腸を落ち着かせます。また、プレバイオティクスは腸内細菌に良い影響を与え、消化の促進と免疫力を高め栄養素の吸収に役立ちます。

カボチャの種に含まれるククルビタンは、特定の種類の腸内寄生虫を排出する効果があります。実際にアメリカ先住民の一部の部族は、カボチャの種を治療に使用してきました。

前立腺を健康に保つ

亜鉛と抗酸化物質が豊富に含まれているため、前立腺の健康を保つのに役立ちます。亜鉛は前立腺の機能に重要な役割を果たし、前立腺肥大の症状を緩和する働きがあります。

カボチャの種に含まれるフィステロールは、男性の加齢に伴う前立腺肥大の症状を緩和すると言われており、カボチャの種に含まれるビタミンEやカロテノイドなどの抗酸化物質は前立腺の健康を維持します。

前立腺肥大症の男性1400人を対象とした1年間の研究で、カボチャの種の摂取により前立腺肥大の症状が軽減したとされる結果が出ました。排尿障害が改善されQOL(生活の質)が改善され、その後の研究でもカボチャの種もしくはサプリメントとして摂取すると過敏性膀胱の症状も軽減すると言われています。

男性の生殖機能を改善する

亜鉛は体内で作られないため、食事から取り込む必要があります。亜鉛は精子の酸化代謝に関与する重要な役割があり、亜鉛の摂取で精子を外的ストレスから守ることができます。

カボチャの種には亜鉛が豊富に含まれていて、血中の亜鉛レベルを上げてくれます。逆に亜鉛レベルの低下は、精子の質の低下や男性の不妊リスクの原因となります。

血糖コントロールができる

カボチャの種の定期的な摂取は、血糖を低下させる働きがあり、糖尿病の予防にも効果的であると言われています。これはカボチャの種に含まれるマグネシウムによって、2型糖尿病の発症リスクを抑えることがわかっています。また、豊富な食物繊維によって肥満の防止にもつながります。

メンタルヘルスを改善する

カボチャの種の栄養成分には、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンが含まれいて、メンタルヘルスと認知機能にメリットをもたらします。トリプトファンはセロトニンの生成を促進し、ポジティブな気分にさせ、うつ病の症状を緩和する働きがあります。

更年期障害を改善する

カボチャの種には、フィトエストロゲンへの拮抗作用があり、更年期の女性の乳がんの発生を抑制させる効果があります。つまり、更年期障害の症状を軽減する効果があります。カボチャの種は、エストロゲンに似た効果を発揮し「ホットフラッシュ」「気分変動」「睡眠不足」などの症状を緩和します。

肝臓の健康をサポートする

肝臓の健康をサポートする働きと解毒をする作用があります。カボチャの種は毒素をより少ない物質に変換し、抗炎症作用と肝臓の解毒経路のサポートをします。

カボチャの種に含まれる抗酸化物質は、酸化ストレスと闘い、亜鉛やマグネシウムなどの栄養素は解毒酵素を調節し、抗炎症化合物の働きによって肝臓の炎症を軽減します。

ビタミンと不飽和脂肪酸によって、肝臓の脂質代謝を調節して過剰な脂肪の蓄積を予防します。過剰な肝臓脂肪は、正常な肝機能を損ない非アルコール性脂肪性肝疾患などの症状を引き起こす可能性があります。また、カボチャの種に含まれるコリンによって、脂肪の輸送を促進し、コレステロールやその他の脂質の代謝を促進、肝臓の健康をサポートしています。

炎症を抑える

ビタミンEやカロテノイドなどの抗酸化物質が豊富に含まれ、体内の炎症を軽減する抗炎症作用があります。

有害なフリーラジカルによる損傷から細胞を保護し、体を酸化ストレスから守り体内の炎症を軽減します。フリーラジカルのオメガ3脂肪酸は、慢性炎症を助け気管支喘息の炎症緩和や心血管保護作用があると言われています。さらに、カボチャの種には、炎症経路を調節するトリプシン阻害剤などの酵素とともに、炎症過程を阻害するフィステロールが含まれます。マグネシウムは、抗炎症作用のメカニズムに寄与します。

抗酸化物質が豊富な食品は、多くの病気の予防に役立ちます。

まとめ

ほんの少しのカボチャの種だけでも、良質な脂質、マグネシウム、亜鉛が含まれていて、心臓病のリスク軽減、前立腺の健康を維持し乳がんの予防、さまざまな健康的なメリットがたくさんあります。マグネシウムは骨の健康を維持し高血糖も抑えます。

カボチャの種はローストされた塩味または無塩味になっていて、簡単に食事に取り入れることができる天然の栄養供給源です。サラダやスムージー、ヨーグルトやスープ・シリアルに振りかけて食べることができ、ケーキやパンを焼くときにカボチャの種を使うこともあります。