筋トレが原因で腰痛が悪化したらどうするべきか

筋トレをしていて、腰を痛めることはあります。腰は体の中心なので、ほとんどの筋トレで腰を使わざるをえません。そうなると腰が痛くて思うように力が入りません。それどころか、精神的にも参ってしまい、身体的にも精神的にも辛い状態になってしまいます。結論からいうと、腰痛があるときは筋トレは休むようにしましょう。腰痛が緩和してきたら、筋トレを再開するとよいです。
腰痛の原因となってしまう筋トレのやり方

腰痛になってしまう筋トレのやり方の一つに、バランスの悪さが起因しています。体の重心が傾いていながら、重量のある筋トレをするのですから、当然のように腰を痛めることになります。
間違ったスクワットのやり方
スクワットをするときに、両方のつま先の角度が同じでないといけません。背中をそらし過ぎても駄目だし、丸めても怪我をしてしまいます。自分の体重以上のスクワットをやるのは、簡単なのように思えて難易度が高いといえます。
🟢スクワットの重心は体の中心に持ってくる。
🟢足の開く角度をシンメトリ(同じ角度)にする。
🟢しゃがんだ時、背中を斜めまっすぐに保つ。

気を抜いたときに腰を痛める
何気ない筋トレにおいて、ふとした瞬間に腰を痛めることはあります。ダンベルカールをやっていただけでも、体の重心が斜めになっていると痛める原因になりやすいです。片手だけ持ったダンベルトレーニングには注意しましょう。
腹筋で腰を痛める
足をまっすぐにした状態での腹筋は、過度に腰に負担がかかり、腰を痛めるリスクが高まります。マットレス上での腹筋は、膝を立てて上半身を丸めるイメージで腹筋していきます。お腹を意識するだけで、少し起き上がるだけで腹筋は鍛えられます。
筋トレで腰を痛めたときの対処法
筋トレで腰を痛めたときは素直に休みましょう。それでも筋トレをしたい場合は、マシンなどで体を固定して筋トレができるものにします。また、パワーベルト(腰のベルト)を装着すると、お腹に力が入りやすく筋トレにも集中できます。腰痛の予防のためにも、パワーベルト(腰のベルト)はおすすめです。

腰痛の初期は冷やすことが大切なので、シップをして安静に保ちます。ある程度、痛みが和らいできたら、半身浴で腰を温めて血行を良くすると、腰痛のコントロールができます。それでも良くならないとき、強い痛みの時は、医療機関の受診をおすすめします。
腰を痛めない筋トレの方法
腰を痛めない筋トレ方法として、3つの腹筋トレーニングを解説します。腹筋を鍛えることで、筋トレで痛めた腰痛の軽減、腰痛を発生させないためのトレーニング方法で、日常のちょっとした時間で実践できます。
ドローイング
ドローイングとは、お腹を意識した腹式呼吸トレーニングです。ドローインによって体幹を鍛えることができ、腰痛があっても腰には負担がなくトレーニングが行えます。呼吸を意識しながらの筋トレは、十分に筋肉を刺激することができるため、ドローインでも腹筋を鍛えることができます。
①ヨガマットの上に仰向けになり膝を曲げます。
②お腹に両手を乗せて、呼吸するときに腹筋を意識できるようにします。
③息を吸うときお腹を膨らませ、息を吐くときお腹を凹ませます。
④そのまま息を吐ききり、お腹を凹ませた状態で5秒〜30秒キープします。
⑤1〜4を繰り返します。
仰向けにならなくても立ったままでもOKです。

クランチ
クランチは寝た状態から、おき上がる動作によって、腹直筋と腹斜筋を鍛えることができます。腹筋全体を鍛えることができ、お腹のひきしめ効果が高いトレーニングです。
①ヨガマットに仰向けになります。
②膝を90度に曲げ、股関節も90度に曲げ、両足を床から浮かせます。
③両手は胸で交差させるか、頭の後ろへ持っていきます。
④おへそを覗き込むように、肩甲骨が浮くまで起き上がります。
⑤息を吐きながら、数秒キープしたあとゆっくり戻ります。
⑥1〜5の繰り返しです。

ノーマルクランチのほかに、体のねじりを入れたバイシクルクランチ、足を上げ下げするリバースクランチがあります。腰痛の程度によって、ノーマルクランチ以外にもチャレンジしてみましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトは、お尻(大臀筋)と背中(脊柱起立筋)を鍛えることができ、腰への負担を減らしてくれる効果があります。腰痛でスクワットができないとき、このヒップリフトでお尻の筋肉を刺激することができます。
①ヨガマットの上に仰向けになります。
②膝を90度に曲げて、両膝を立てます。このとき両手は床を支えるようにしておきます。
③お尻を浮かせて、膝から肩まで一直線になるようにします。
④数秒キープしたあと元に戻ります。
⑤1〜4の繰り返しです。
膝から肩まで一直線になったとき、お尻と背中を意識するようにします。いずれの動作も呼吸は止めずに行いましょう。

腸腰筋と腹直筋下部を鍛えて腰痛予防
筋トレで腰を痛めるとき、腸腰筋と腹直筋下部が弱っているかもしれません。ニーレイズトレーニングをして、腸腰筋と腹直筋下部を刺激してきたえると腰痛予防になります。
ニーレイズ
腸腰筋と腹直筋下部を鍛えられるメニューとして、初心者から上級者まで取り入れられているニーレイズ、お腹まわりの体幹を鍛えられ、腹筋には王道のトレーニングです。足を使って腹筋を収縮させることがもっとも重要です。
①ヨガマットの上に仰向けになります。両手は床を支えるようにしておきます。
②おへそを覗きこむような気持ちで、頭を少し持ち上げます。
③両足を浮かせます。このとき腰は浮かせません。
④両膝をできるだけ胸に引きつけます。
⑤数秒キープしたあと、ゆっくり戻します。いずれの動作も呼吸は止めません。
⑥1〜5を繰り返します。

日常生活において、あまり意識することがない腸腰筋トレーニングです。体幹を強化することで腰痛対策になります。ニーレイズのポイントは、「呼吸は止めない」「膝はできるだけ胸に近づける」「腰はあげない」「足はゆっくり戻す」です。
腰痛の原因を作らないためにも正しい筋トレを実施しよう
腰痛の原因を避けるためには、正しいフォームで筋トレを実践することが大切です。今回は、腰に負担が少ないトレーニング方法を紹介したので、ぜひ参考にしてください。紹介した体幹トレーニングは、翌日に筋肉痛が残らなければ毎日でもトレーニング可能です。実際にやってみると難しいですが、呼吸を止めないなどのポイントを守りながら行いましょう。